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2025/06/19 16:42 |
笑止!「博士の独り言」というブログを読んで
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おとつい、本宅の近くでちょっとした宴会があり、奇麗な日本間で床柱を背負っておれば、鯛の尾頭付やら色々な料理が出てつい飲みすぎ。しかも本宅ではなく、わざわざメールを読みにパソコンの置いてある別宅に帰って、そこに泊まったために、昨日の朝は車を駐車場まで取りに電車で一駅、歩いた時間は約30分とあいなった。どうも最近は高級ホテルに泊まってしまったり、高い酒を飲んだりと、贅沢三昧をしてしまって、30分くらい歩くのも薬と思った次第。

昨日は少しブログを書いたり、本を読んだりしておとなしくしていたが、今日は近所で春祭りがあり、車に乗って見に行った。そうしたら、別の町内でも祭りはやっていて、いたるところで交通規制。長居は無用とまた別宅へ。そちらは、住宅地とは言っても元は農地だらけだったようで、今でもあちこちに畑がある。窓を開けっぱなしで寝ていても、何の問題もない。

そうしてのんびり過ごしていたが、インターネットのある記事から、いわゆるネット右翼と思しき「博士の独り言」というブログが滅茶苦茶だというので、ちょっとのぞいてみた。すると、やはり滅茶苦茶。
まず、筆者の名前が書いてない。「Information  管理人: 博士の独り言  「博士の独り言」へようこそ! 」だそうだ。
記事は不二家の悪口を書いたTBSはけしからん、反動教育に立ち向かう教師達はけしからん、カルトはけしからん(これのみには同意)云々。笑ってしまうが、皇国史観研究会などという、たわけた団体とリンクしている。皇国史観研究会とか、いかにも右翼と言いたげなそんなアホな団体あったんやね。

特に、笑止千万なのは、「疑惑『731部隊証言者』序」という記事。大川福松という731部隊の元隊員(衛生伍長)が子持ちの慰安婦を解剖したという生々しい証言に対し、「これは『大川福松氏』個人の言動というよりは、特定国の反日策動を背景とした『虚構』であることは容易に見て取れる。在籍確認と取材確認により、その虚構を完膚なきまでに打ち破る。読者の更なる協力と支援をお願いする!」のだという。つまり、自分が信じたくないことを誰かが言えば、すぐ外国の謀略だという短絡的思考。なんじゃ、こいつ、阿呆ちゃうか?

しかも、元々のニュースの発信元である読売新聞の記事ではなく、それを転載した朝鮮日報が記事の途中で大川氏と書くべきところ、小川氏と誤記したのを良い事に、読売新聞はいい加減だというスリカエをしている。また大川福松という人が「早稲田大で細菌学を学んだ」というのを朝鮮日報が「早稲田大で細菌学を専攻した」としたのを、戦前戦後を通じて早稲田には医学部はないから、大川氏は経歴詐称だという。またそれを載せた読売新聞も事実を確認せず、嘘を掲載したといって攻撃している。

天下の早稲田大学で、細菌に関することを一切教えていないといえるだろうか。早稲田大学と書いてあるが、本科ではなく、早稲田大学高等学院の理系出身者かもしれない。今でも早稲田はビジネスコースとか熱心にやっているが、夜学とか科目履修生のようなものかもしれん。別に専門で細菌学を学んだわけでもないんだろう。あるいは生物学や生理学の一分野で細菌について学んだことを言っているんじゃないだろうか。
この大川さんという元衛生伍長が衛生兵になったのは早稲田大学か高等学院か知らんが、理系の学生であり、最初衛生兵となったのが、幹候志願して、のちに衛生伍長になったのだろう。この人は乙幹だったんじゃないか。
小生海軍で、陸軍のことには少々うといが、大枠では陸軍も海軍もあまり変わるまい。実は、小生の親戚に海軍軍医中将になった者がいる。その人は東京帝大を卒業し、中尉で海軍に入り、海軍軍医学校学生になった。大学出の軍医は、最初から中尉、専門学校卒は少尉であった。その他短現軍医などいたが、所詮衛生兵は一般の兵であり、そのなかには大学出から小学校卒まで色々いた。当時、将校、下士官、馬、兵隊といわれ、馬以下の存在に甘んじられなかった一部は幹候を志願したものである。

当時の軍隊、特に外地では滅茶苦茶なことを平気でやり、看護婦や女子挺身隊員(彼らは立派な軍属である!)、さらにフィリピン上流階級の令嬢や白人女子を含む民間人を強姦するなども珍しくなかった(若尾文子が輪姦される従軍看護婦役を映画で演じたが、実際に軍隊内部での、あるいは外地民間人に対する強姦事件は後をたたず、香港の病院では看護婦が多数強姦され、その話がすぐに伝わったシンガポールの病院でも後に看護婦が悉く虐殺されたという)。731部隊自体、石井四郎陸軍軍医中将という特異な性格をもった異常の指揮官のもとで、異常なことを平然としていたのだから、衛生伍長が生体解剖するようなことも珍しくなかったのであろう。当時15歳の少年が、解剖を行ったという証言もある。

731部隊とは、中国黒龍江省ハルビン市郊外の平房区を特別軍事区とし、6キロ平方メートルにわたる広大な施設をもち、細菌戦、化学生物兵器の研究を専門で行った特殊な部隊である。731部隊の設置にあたっては、大日本陸軍命令(大陸命)が出され、その設立自体、天皇ヒロヒトを頂点とする日本軍の組織的な犯罪であった。終戦直前の1945年8月13日、証拠いん滅のため731部隊本部は爆破され、残されていた捕虜は全員が毒殺などによって虐殺された。その死体が累々とした状況は、やはり運転手をしていた人の目撃証言がある。しかし、連合軍のなかで戦後日本に駐留、占領した米軍は、731部隊が人体実験の結果得たデータと引き替えに、731部隊の戦争犯罪を問わなかった。
だが、天網恢恢である。戦争責任は、そのままにされるはずもない。

まあ、兵隊の人権を認めない軍隊が、中国人にどんなことをしたか、目を覆いたくなるほど天魔悪鬼の如き非道な話はいろいろある。

要はそういう文脈で、読売の記事を読むべきである。「博士の独り言」氏は、早稲田大学の本科を卒業したかどうか分からない大川福松氏の経歴を戸籍調べのように調べて、卒業生でなければ鬼の首を取ったように731部隊の慰安婦の解剖もなかったといいたいのだろうが、論理のスリカエで実に不毛。
戦争犯罪を擁護し、弁護する者は、その共犯である。共同正犯は、主犯と罪は同じでなければならない。

大川福松氏など731部隊の生き残り隊員の罪は、過去に生体実験や捕虜の殺害を行ったことではなく、それを戦後幾年たっても世に明らかにしなかったことである。口止めされていたり、自己保身のため、証言しなかった気持ちは十分わかるが、一歩踏み出す勇気が必要であった。
それを阻む連中は、ジュネーブ条約を全く無視して、捕虜を惨殺した戦争犯罪人となんら変わらず、仏罰をうけるであろう。
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2007/10/08 13:06 | Comments(0) | TrackBack() | 閑話休題

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