一体、安倍政権とは何なのか? 既に閣僚で辞任が2人(佐田行革担当大臣、久間防衛大臣)、自殺が1人(松岡農林水産大臣)である。今回、赤城徳彦農林水産大臣に事務所経費問題という前任者で自殺した松岡前大臣と同じ疑惑がもたれている。
佐田行革担当大臣の件は、内閣発足当初に近い時期に、自分の政治資金団体が政治資金規正法で定められた適切な会計処理をしていなかった問題。松岡農林水産大臣については、事務所経費問題(「なんとか還元水」で有名)とやはり「緑資源機構」の大汚職が自殺の原因とされる。その前任者が前任者なら、後任の赤城大臣もなっていない。
この赤城徳彦という大臣、前任者である松岡前大臣が死んで就任してから幾月もたっていないのに、この有様である。
この赤城なにがしで思い出すのは、赤城宗徳。赤城徳彦大臣は、赤城宗徳の孫であり、ポストも爺さんが岸内閣の農林大臣であったのと同じである。赤城宗徳は戦争中岸信介の率いる護国同志会のメンバーで、戦後自由党の代議士となり、民主党に転じたが、1955年(昭和30年)の保守合同で両党がくっついて自由民主党になり、同党代議士となり、その後1957年(昭和32年)第1次岸内閣で農林大臣となった。派閥は岸派であったが、岸が福田赳夫に派閥を譲ると反発して、川島派に加わり、のちに河本派に移っている。閣僚としては農相以外に防衛庁長官もつとめている。赤城宗徳は農林大臣就任早々、難しい日ソ漁業交渉をやった人物であり、保守政治家としてそれなりの人間であった。まあ、やったことのない人にはわからないだろうが、外国人相手の商売や交渉ほど、やりにくいものはない。それはともかく、赤城宗徳は、岸内閣において初めての閣僚経験にして、イシコフ・ソ連漁業大臣との間で「100日漁業交渉」と呼ばれる激しい交渉を繰り広げたのである。
この赤城なにがしで思い出すのは、赤城宗徳。赤城徳彦大臣は、赤城宗徳の孫であり、ポストも爺さんが岸内閣の農林大臣であったのと同じである。赤城宗徳は戦争中岸信介の率いる護国同志会のメンバーで、戦後自由党の代議士となり、民主党に転じたが、1955年(昭和30年)の保守合同で両党がくっついて自由民主党になり、同党代議士となり、その後1957年(昭和32年)第1次岸内閣で農林大臣となった。派閥は岸派であったが、岸が福田赳夫に派閥を譲ると反発して、川島派に加わり、のちに河本派に移っている。閣僚としては農相以外に防衛庁長官もつとめている。赤城宗徳は農林大臣就任早々、難しい日ソ漁業交渉をやった人物であり、保守政治家としてそれなりの人間であった。まあ、やったことのない人にはわからないだろうが、外国人相手の商売や交渉ほど、やりにくいものはない。それはともかく、赤城宗徳は、岸内閣において初めての閣僚経験にして、イシコフ・ソ連漁業大臣との間で「100日漁業交渉」と呼ばれる激しい交渉を繰り広げたのである。
つまり、今からちょうど50年前の1957年(昭和32年)当時の首相の孫が首相で、農相の孫が農相という訳だ。代議士は、今や世襲制とあいなり、ボンクラでもおやじや爺さんがエラければ、地盤、看板、かばん、金庫番やら、金のにおいに敏感な男芸者も受け継いで、代議士や、場合によっては大臣にもなれてしまうのである。
日本の政治も、ここまで世襲制になってしまったのかと思う。
日本の政治も、ここまで世襲制になってしまったのかと思う。
さて、今回の赤城徳彦大臣が持たれた疑惑について、東京新聞の2007年7月8日 朝刊によれば、以下の通り。
「事務所経費10年で1億 赤城農相政治団体 実家と妻親族宅に
赤城徳彦農相(衆院茨城1区)の政治団体『赤城徳彦後援会』が、同農相の実家を事務所として茨城県選管に届けながら多額の経常経費を計上していた問題で、経費の総額が二〇〇五年までの十年間に計約九千四十五万円に上ることが七日、政治資金収支報告書から分かった。代表者の元茨城県議は『勝手に代表にされた。事務所の実体はない』と証言しており、不自然な支出ぶりが浮き彫りとなった。
赤城農相は同日、記者団の取材に応じ『付け替えとか架空のものの計上はない』と説明した。
政治資金収支報告書によると、十年間の経常経費の内訳は人件費が六割近くを占め、約五千三百五十三万円を計上。続いて、事務所費約千六百三十一万円▽備品・消耗品費約千二百六十六万円▽光熱水費約七百九十四万円-の順だった。
年ごとの経費の額の変動幅が大きいのが、同団体の支出の特徴。経常経費が一九九八年以降、四年連続で一千万円台を計上しているのに、〇四、〇五年は二百万円台と大幅に落ち込んでいた。
家賃などに相当する事務所費は一般に変動幅が小さいとされるが、同団体では、〇三年に約三百五十七万円を計上する一方、〇五年にはわずか約四十万円となっており、不自然さが目立つ。
赤城農相は記者団への説明で、事務所費について『実家なので家賃は払っていない。電話代や切手代、事務機器のリース料などを積み上げた額』と語った。
人件費については『常駐スタッフはいないが、忙しいときはアルバイトなどを雇っている』としている。
収支報告書に代表と記載されている元茨城県議の男性は同日、『(赤城農相の祖父で元農相の)宗徳さんの選挙では事務所として使っていたこともあったが、今は使用していないはず』と語り、事務所の活動実態がなかったことを証言した。
一方、東京都世田谷区にある赤城農相の妻の親族宅が所在地の政治団体『徳政会』も、〇五年までの十年間に毎年百万円以上、計約千五百万円の経常経費を計上していることが、総務相届け出の収支報告書で分かった。
同団体の代表者は『十年ぐらい前に、私の父から引き継いだ。赤城農相の妻はめい。私は(代表として)名前を貸しているだけで、支出は分からない』と話している。
首相、進退問題化を否定
安倍晋三首相は七日夜、赤城農相の政治団体に不明朗な事務所費の支出があった問題で、野党側から辞任要求が出ていることについて『そういう問題ではない』と述べ、進退問題への発展を否定した。ただ、二十九日の参院選を前にして国民の批判が高まれば、与党内から辞任要求が出る可能性もあり、予断は許さない情勢だ。
『政治とカネ』の問題をめぐっては、佐田玄一郎前行革担当相が、同様の問題が指摘されて昨年十二月に辞任に追い込まれた前例があるが、首相は『(佐田氏の例とは)違う』と明言。不適切な点はなかったとの見方を示した。さらに『赤城氏はしっかりと説明をしたと聞いている』と述べ、発覚後の対応にも問題はなかったとの考えを示した。
首相公邸前で記者団の質問に答えた。」
記事によれば、事務所として実態のない実家を事務所とし、さらにその事務所経費がどうみても多すぎる。また記事のなかで指摘されているように、事務所の家賃など固定費的な経費であるはずの事務所費も年によって大きく変動するなど、費用の変動幅からも不自然である。
要は、実態のない事務所に関する経費の名目で、何か他の費用として使ったものを計上している可能性が濃厚である。それは、公にできないような種類の経費か何かであろう。政治資金の裏金操作かもしれない。
こんな姑息な手段を使い、自分の親族など身内のベールを使って実態を隠そうという人間が、同様に事務所経費を誤魔化した前大臣の後任として指名され、今回いけシャーシャーと弁明にあいつとめているのだから、皆閣僚は何かスネに傷を持っているのではと疑いたくもなる。
要は、実態のない事務所に関する経費の名目で、何か他の費用として使ったものを計上している可能性が濃厚である。それは、公にできないような種類の経費か何かであろう。政治資金の裏金操作かもしれない。
こんな姑息な手段を使い、自分の親族など身内のベールを使って実態を隠そうという人間が、同様に事務所経費を誤魔化した前大臣の後任として指名され、今回いけシャーシャーと弁明にあいつとめているのだから、皆閣僚は何かスネに傷を持っているのではと疑いたくもなる。
年金問題でも安倍首相ら、自民党幹部連中は、国民に対して嘘を並べ立て、未だに社保庁で年金掛け金を職員が着服するなどの不正行為が多数存在するにも関わらず、明らかにされていないし、口先だけの照合期限だけで、年金支給漏れの不一致件数が今どのくらいあって、来月はいくらに減るのか、年内にはいくらに減るのか、最終的になくなるのはいつかなど、具体的な数字は何一つまともに出ていない。公表されたのは、入力ミスの頻度の数字であったが、これも実際とはかけはなれたでっち上げの数字であった。
今回も、安倍首相は赤城農林水産大臣を罷免するとか、議員を辞職させる気はまったくないようである。
まあ、爺さんの代の農林大臣の孫はかばいたいのであろう。
当然ながら野党各党は反発し、首相の任命責任を問う声も強い。しかし、安倍首相はあくまで突っ張るつもりらしい。この人は若いのに、脳年齢はもう80歳以上なのであろう。柔軟に思考することができなくなっている。
まあ、爺さんの代の農林大臣の孫はかばいたいのであろう。
当然ながら野党各党は反発し、首相の任命責任を問う声も強い。しかし、安倍首相はあくまで突っ張るつもりらしい。この人は若いのに、脳年齢はもう80歳以上なのであろう。柔軟に思考することができなくなっている。
もう自民党政権が続く限り、まともな政治は期待できそうにない。安部がやめ、麻生が次期首相になっても、たいして変わるまい。
野党もだらしがないのは事実だが、もう一回野党に政権をとらせてみて、政治をやらせた方がこのまま、カルト安倍をトップにいただく自民・公明の保守連合で行くより、まだマシである。
PR
トラックバック
トラックバックURL: